前回から引き続き四柱推命の通変星を紹介しています。
通変星は十干の組み合わせから10種類の星を導き出します。今回は偏官(へんかん)、正官(せいかん)の通変星を紹介します(こちらに紹介する特徴は命式の月支にある場合を前提に書いています)。
通変星【偏官】
偏官となる組み合わせは日干の我を剋す干で同じ陰陽のとき偏官となります。偏官は我を表す比肩を剋すので別名七殺(しちさつ)とも呼ばれています。剋す関係が必ず七番目に来るため七殺と呼ばれています。偏官は仕事、地位、権利の意味があり、偏官を持つ人は独立心旺盛で負けず嫌い競争心が強い人が多いです。仕事は自営業や会社経営に向きます。サラリーマンをやるより自営業など自分の裁量で物事を決められる職に就くと良いでしょう。偏官はまた女性にとっては男性を表し、男性にとっては子供を表します。女性は男性を表しますが、これは夫以外の男性を表します。したがって、偏官運が巡る時、男性の出会いなどには恵まれますが結婚している場合は不倫などに陥りやすいので注意してください。なお、命式中に下で説明する正官も同時に表れていると官殺混雑と呼び、仕事や夫をいくつも変わる可能性があります。
通変星【正官】
正官となる組み合わせは日干の我を剋す干で異なる陰陽のとき正官となります。正官は偏官と同じく仕事などの意味がありますが、勤勉、まじめ、名誉といった意味もあり偏官に比べ吉星として捉えられています。女性にとっては夫を表し、男性にとっては子供(女の子)を表します。なお、正官は女の子、偏官は男の子を一般に表します。正官を持つ人は概してまじめで温厚、誠実な人が多く、多少頑固な面はあるが協調性もあります。そのような特徴があるせいか正官を持つ人はサラリーマン向きの体質と言えます(十二運やほかの通変星の影響で会社を起業することもあります)。また正官運が廻る年は目上からの引立てを受けて仕事が発展したり、いままで何もやってこなかった人が急に何かしら趣味や活動を始めたくなったりします。女性にとっては夫を表す男性運が巡るときですので、縁談話が出たり、良い男性とのご縁が出来やすい時です。なお、女性で傷官を持っている人と正官の男性はもっとも相性が悪いので注意です。傷官は正官を傷つけるため傷官と呼ばれています。傷官の女性と正官の男性がもし結婚した場合、正官の男性は尻に敷かれ、傷官の女性から常にグチグチ攻撃される関係になるかもしれません。