水火殺(定位対冲)

水火殺とは水と火の相剋による凶作用が出る方位のことを言います。五行の関係では以下のように水は火を消す関係にあるので水と火は何かと相性が悪いのです。水火殺の凶作用として手足を切断するような大ケガ、首から上の病気や心臓疾患、水難や恋愛トラブルなどに遭いやすいでしょう。

水火殺 陰陽五行

なお、ほかにも木と土の相剋、火や金の相剋などありますが、水と火の相剋が一番凶作用が強烈と言われ、それらの五行が重なる方位は要注意です。

実際に水と火の相剋が発生するのは、六白中宮で南に一白水星が回座するときと四緑中宮で九紫火星が北に回座するときです。本来、後天定位盤では南が火を表します。そこに一白水星の水が入ることで水と火の相剋が発生するのです。北も水を本来表しますから、その場所に九紫火星の火が入ることで相剋となるのです。

九星気学 水火殺 六白中宮
水火殺 六白中宮

九星気学 水火殺 四緑中宮
水火殺 四緑中宮

また年盤と月盤の水と火の相剋もあります。たとえば、今年の年盤の南東には九紫火星が廻っていますが、今年8月の月盤の南東には一白水星が廻っています。同じ南東に火と水の相剋が発生しているため、これも水火殺となります。なお、凶作用の強さは、上で述べた後天定位盤の南に一白、次に年・月盤の水火殺、最後に北に九紫の順になります。火が水に剋される南の一白がもっとも凶作用が強いということです。

この水火殺は別名、定位対冲(ていいたいちゅう)とも呼ばれています。この対冲は四柱推命でも似た概念があります。四柱推命の十二支の関係で下図のようにそれぞれの十二支の反対側の十二支を冲の関係と呼び、この十二支同士が冲の関係だと良くないとされています。つまり九星気学の定位対冲は、後天定位盤の配置が本来と反対側であることを示しているで良くないという理屈です。五黄殺・暗剣殺や本命殺・的殺の相対する関係も同様の理屈と考えていいでしょう。それぞれ反対側の意味を持つ要素同士の相性は良くないと言われるのは東洋占いの共通する考えです。ちなみに西洋占星術も反対位置にある惑星同士をオポジションと呼んで、一般的にはあまり良い関係ではないとされています。(西洋占星術ではオポジションの関係は厳密に凶の関係とは断定していません)

九星気学 定位対冲

四柱推命の七冲の関係