太陰星(たいいんせい)- おしとやかで繊細

封神演義での太陰星は将軍 黄飛虎の妻 賈夫人(かふじん)

紫微斗数の主星14星は封神演義のキャラクターを元にしているという話しを以前のブログでしました。今回お話する太陰星は封神演義では暴君紂王に仕える将軍黄飛虎の妻 賈夫人となります。賈夫人は朝歌一の美人(朝歌は殷の首都)であったと言われ、名門黄家一族として4人の子供がいました。 将軍と賈夫人は仲睦まじく暮らしていましたが、妲己の仲間(狐)を将軍が狩ったことにより妲己の怒りを買いました。その怒りの矛先は賈夫人へと向かい、妲己の策略にはまった賈夫人は結果的に身投げしてしまい自らの命を断ってしまいます。この事件を哀れんだ天界の神々は夫人を封神して太陰星としました。

太陰星の意味と命宮に入った時の特徴

太陰星は中天星に属し、五行は陰の水になります。謙虚・母性的・ロマンチスト・家庭・不動産・優しさ・神秘的・芸術などの意味があります。

太陰とは月のことを表し、月のイメージから分かるように清らかさ、繊細さ、受動的、感受性、女性らしさ、母などの意味が太陰星にはあります。ですので、命宮に太陰星を持つ人はやさしく礼儀正しい繊細な人が多いです。神秘的なイメージがある人も多いでしょう。前にガツガツ出るより一歩退く事が多いので人との衝突は少ないほうです。感性も豊かなので芸術的な才能を活かすことも出来ます。気を付けるべきところは太陰星はほかの星に比べ人一倍繊細な部分があります。物事を悲観的に捉えたり、過度に潔癖になったり、ほかの凶星と同宮すると現実問題に対応出来ず空想の世界に逃げ込むといった特徴があります。

太陰星の仕事運(太陰星が官禄宮に入る場合)

太陰星が官禄宮に入ると、細かやさと綿密な計画を必要とするような仕事に力を発揮します。設計や企画、学術的な研究に向いていたり、また感性も豊かなのでイラストレーターやデザイナー、芸術家といった選択肢もあります。太陰星は洗練された清潔感のある雰囲気もあるので高級ブティックや百貨店なども合うでしょう。太陰星は力強い星ではないので人の上に立って部下をまとめる指導的な仕事や体力勝負のガテン系の仕事は苦手です。頭を使う仕事、感性を使う仕事が一番良いでしょう。

太陰星の財運(太陰星が財帛宮に入る場合)

太陰星が財帛宮に入ると、あまり金銭に執着せず、自分の理想や夢を追求することで結果的に金銭に繋がるような形になるかもしれません。しかし、太陰星はもともと財運もあります。きちんと計画を立てて運用していけば自然とお金は貯まるでしょう。文昌・文曲、左輔・右弼、天魁・天鉞の吉星と同宮・加会すれば感性や企画力を活かして社会的に評価されるような立場になるでしょう。逆に凶星が同宮・加会すれば理想と現実のギャップに苦しむことが多く思ったようにお金を得ることが難しいかもしれません。必要のないこだわりは捨て、技術や感性を磨くことでお金を得る機会を増やしていくと良いでしょう。

太陰星の社会・移動運(太陰星が遷移宮に入る場合)

太陰星が遷移宮に入ると故郷を離れたり移動することが一生を通じて多いでしょう。人間関係は一般的に良好で、特に異性からの援助が期待できます。太陰星は女性的なものを象徴するのでネイルやセラピストなど女性ならではの分野に携わるのも良いでしょう。